カスタム電源開発・設計の基礎:効率・力率の考え方
カスタム電源の開発・設計において、効率と力率は重要な指標です。しかし、この二つは混同されやすく、それぞれの意味を正確に理解している方は少ないかもしれません。そこで、当記事では効率と力率の違いに焦点を当て、カスタム電源開発・設計における重要性について解説します。
スイッチング電源の「効率」
効率とは、入力された電力をどれだけ有効に変換できるかを示す指標です。
例えば、100Wの電力を入力し、80Wの電力を取り出せた場合、効率は80%となります。残りの20Wは熱やその他の損失として失われます。
効率は高いほど、電力の無駄が少なく優れた電源ということになります。また、無駄が少ないため発熱しづらく、電源の寿命を延ばすことにも貢献します。
スイッチング電源の「力率」
力率とは、交流電力における有効電力の割合を示す指標です。
交流電力は、電圧と電流の位相差によって有効電力と無効電力に分けられます。有効電力は実際に使用される電力であり、無効電力は使用されない電力です。
力率が高いほど、無効電力が少なく、電力を効率的に利用できます。力率が低いと、電力会社に無効電力を支払う必要があり、電気料金が高くなる可能性があります。
ただし、実際に力率改善が必要なケースは、照明器具等をはじめとする商品に求められる高調波電流規制への対応です。
効率と力率の違い
効率と力率は、どちらも電力を効率的に利用するための指標ですが、その意味合いは異なります。
- 効率:入力された電力をどれだけ有効に変換できるか
- 力率:交流電力における有効電力の割合
効率は直流電力、力率は交流電力に関わる指標であると言えます。
カスタム電源のメリット
標準電源ではなく、カスタム電源を開発することで、製品仕様に応じた負荷条件をおいて、効率を最大化させることが可能です。
カスタム電源の開発・設計のことなら、電源開発・設計ソリューションにお任せください!
いかがでしたでしょうか。今回は、カスタム電源における効率と力率の違いをご紹介しました。電源開発・設計ソリューションを運営するペックでは、小ロットからカスタム電源の開発・設計を承っております。さらには、開発・設計のみならず、製造・評価まで一貫対応しており、これまで幅広いお客様のご要望を実現してまいりました。カスタム電源開発・設計に関するご依頼がございましたら、お気軽にご相談ください。
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