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電源設計の豆知識

電源設計の基礎:スイッチング電源の回路方式

スイッチング電源とは、電力を効率的に変換するための電源装置です。その名の通り、高速でオン・オフを繰り返すスイッチ(トランジスタやMOSFETなど)を用いて電力を変換するため、「スイッチング方式」と呼ばれます。

ご存知の通り、このスイッチング電源には様々な回路方式があり、用途や目的に応じて使い分けが行われています。そこで、当記事では、電源設計の基礎として主なスイッチング電源の回路方式をご紹介します。

まず、スイッチング電源の回路方式は、①絶縁型、②非絶縁型の2種類に分類されます。①絶縁型は、入力(一次側)と出力(二次側)が絶縁されており、高い安全性が求められるケース(安全規格に沿ったACアダプタや電源ユニット)で重宝されます。対して、②非絶縁型は入出力間に導通があり、高効率が求められるケースで活用されます。

絶縁型の主な回路方式

フライバック方式

フライバック方式は、回路方式の中で回路構成が最もシンプルで部品数が少ないことが特徴といえますが、大容量には不向きです。基本的には、小容量(目安:数W~100W)での使用を想定した設備・効きに採用されます。

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フォワード方式

フォワード方式は、フライバック方式と同様に回路構成が非常にシンプルでありながら、制御も安定にできるため、小容量~中容量(目安:100W~500W)まで幅広い電源に適しています。最もポピュラーな回路方式の1つといえます。

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LLC共振回路

LLC共振回路は、フォワード方式と比較すると、低ノイズ且つ、公庫瓜生であることが特長です。基本的には、小容量~中容量(目安:120W~500W)の電源に適しているといえます。

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プッシュプル方式

スイッチング素子を2つ使用し、2つのトランスを交互に動作させる回路方式です。この方式ではトランスの利用効率が向上するため、中容量(目安:500W前後)の電源に適しています。ただし、トランスの磁化偏りに対する対策が必要です。

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ハーフブリッジ方式

回路の動作はプッシュプル方式と同様ですが、トランスに加わる電圧が入力電圧の半分であるため、スイッチング素子には耐圧の低いタイプを使用できるという利点があります。この方式は中容量(目安:500W~800W)の電源に適しています。

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フルブリッジ方式

フルブリッジ方式は、ハーフブリッジ方式の入力部を改良した回路方式です。ハーフブリッジ方式と同様に、耐圧の低いスイッチング素子を使用できる点がメリットですが、回路構成や制御がハーフブリッジ方式よりも複雑になるというデメリットもあります。それでも、高い電力変換効率を実現できるため、大容量(目安:1kW)の電源装置に広く採用されています。

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非絶縁型の主な回路方式

降圧チョッパー

フォワード方式と同様の動作を行います。高い入力電圧を低い出力電圧に変換します。非絶縁タイプのDC-DCコンバータに使用されることが一般的です。

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昇圧チョッパー

フライバック方式と同様の動作を行います。低い入力電圧を高い出力電圧に変換します。非絶縁タイプのDC-DCコンバータに使用されることが多いです。また、アクティブフィルター方式の力率改善回路にも利用されています。

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極性反転型チョッパー

フライバック方式と同じ動作を行います。昇圧チョッパーとの違いは、入力電圧の極性を反転させた上で、出力電圧に変換します。バックブースト型と呼ばれることもあります。

昇降圧チョッパー

入力電圧範囲内で出力電圧を変換します。昨今、増加している同期整流の代表例です。

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いかがでしたでしょうか。今回は、スイッチング電源の回路方式をご紹介しました。電源開発・設計ソリューションを運営するペックでは、小ロットからカスタム電源の開発・設計を承っております。さらには、開発・設計のみならず、製造・評価まで一貫対応しており、これまで幅広いお客様のご要望を実現してまいりました。カスタム電源開発・設計に関するご依頼がございましたら、お気軽にご相談ください。

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