トランスの巻線構造の見直しによる電源出力特性の改善
お客様の要望・課題
お客様の電源ユニットにおいて「メイン出力の負荷を最小負荷状態より定格負荷まで振った際に、サブ出力(ノンレギュレーション出力)の電圧が大きく変化し、出力仕様を満足しない…」とご相談いただきました。そこで、当社にて対策案を模索しました。
提案内容・効果
ノンレギュレーション出力のクロスレギュレーションを改善するために、トランスの巻線構造の見直しを行い、一次巻線と二次巻線の結合度向上及び、二次側メイン巻線とサブ巻線の結合度向上を図りました。これにより、クロスレギュレーションが改善、さらなる効率改善のため、二次側スナバ回路定数の見直し、サブ出力のダミー抵抗の削減を行いました。(※ダミー抵抗は、効率が悪いため削減して効率をUPさせ、クロスレギュレーションは許せる範囲で調整を行ないました。)
その結果、
Before:24V出力に対し、22.75 ~ 29.50V(変動幅:6.75V / 28.13%)
After:24V出力に対し、23.40 ~ 26.50V(変動幅:3.10V / 12.92%)
となり、出力特性を大きく改善しました。
当社では、このようにトランス・コイルの設計提案のみならず、電源ユニットの設計提案まで行っています。詳細は下記電源ページをご確認ください。